話を親身になって聞いてもらえる。同じ立場で話し合える幸せを見つけた話

夫婦で子育てしているはずなのに、気づけば大事なことはいつも一人で決めていた。
子どもの発熱、保育園や学校の準備、日々の家事、仕事との両立。夫に相談しても返ってくるのは「任せるよ」という言葉ばかり。その積み重ねは、思っている以上に人を疲れさせます。
自分だけが家庭の責任を背負っているように感じると、心の中には少しずつ孤独が残っていきます。今回お話を聞いたスズカさん(仮称)も、夫の協力を得られないまま家事や育児を抱え続けてきた一人です。
既婚者クラブで、親身になって話を聞いてくれる相手と出会い、少しずつ「一人で抱えなくてもいい」と感じられるようになった体験を語ってくれました。
| ペンネーム | スズカさん(仮名) |
|---|---|
| 年齢 | 38歳 |
| 職業 | 会社員(共働き) |
| 家族構成 | 夫・子どもあり |
| 悩み | 夫に「任せるよ」と言われ続け、家事・育児・仕事をひとりで抱えて孤独を感じていた |
| 利用目的 | 自分の話を親身に聞いてくれる、同じ立場で話し合える相手を探すため |
目次
夫からは「任せるよ」と言われ続けて、気づけば全部一人で抱えていた
27歳で結婚して、28歳で娘を出産しました。子どもが生まれたら夫婦で協力して生活していくものだと思っていたんですけど、夫はまったく協力してくれません。
夜泣きで何度も起きて寝不足のまま仕事に行って、保育園の準備をする毎日でした。
娘が泣いていても夫は隣で普通に寝ていることが多くて。「こんなに泣いてるのに何で起きないの!?」って怒りが募っていきました。起こしても「明日仕事なんだけど」と迷惑そうにされるだけでした。
子どもが熱を出した日の迎えも、学校のことも結局いつも私が考えていました。夫は「お前に任せるよ」で終わることが多くて、一緒に子育てしている感覚はなかったです。
娘が高学年になる頃には、夫とは必要最低限の会話しかしなくなっていました。
元彼との写真を見て大切にされていた頃を思い出した
ある日の夜中に、なんとなくスマホの古い写真フォルダをさかのぼっていると、元彼との写真が出てきました。一緒に行った箱根旅行の写真とか、友達の家でたこパをしているときの写真など、懐かしいなと思いながら眺めていたんです。
当時のLINEのやり取りのスクショも残っていて、「今日もかわいかった」「この前の店、また行こうね」みたいな、今見れば何でもないやりとりなのに、しばらく画面から目が離せませんでした。
写真フォルダを閉じたあと、今の自分との落差に気づいて、少しだけ苦しくなりました。
同じ立場で話せる人を求めていることに気づいた
そんな時期にInstagramをみていたら、たまたま広告が出てきたのが既婚者専用のマッチングサービスでした。
最初は嫌悪感の方が強かったです。既婚者向けの出会いなんて「要するに不倫を勧めてるんでしょ」って。その時はすぐにスクロールして、見なかったことにしました。
でも、一度目に入ると気になってしまって。数日後、家族が寝たあとにいろいろ調べてみました。口コミや体験談を読んでいるうちに、「既婚者同士だからこそ話せることがある」という言葉が目に入ったんです。
恋愛とかじゃなくて、「私も似たような立場の人と話がしたいんだ」って気づきました。
そこからはすごく気になったのですが、すぐには登録できませんでした。何度もページを閉じて、また開いて。写真載せても大丈夫かとか、本当に話すだけの関係でも大丈夫なのかとか、いろいろ調べました。
それでも、誰かと話したい気持ちが強くて。しばらく迷ったあと、登録してみたのが既婚者クラブでした。
最初にマッチングした人は会話が続かなかった
登録してすぐ、何人かとやりとりが始まりました。最初に話が続いたのは、同い年の会社員の男性でした。
でも、やりとりしてみると「趣味は?」「休日は何してるの?」という質問には答えてくれるんですが、返ってくる文章がどこか型通りで。長くやり取りは続かない人でした。
「そうなんですね」「いいですね」という感じの返事ばかりで、会話というよりアンケートに答えてもらっているみたいでした。
最初は、私も失礼がないように返していました。
でも、何往復かするうちに、相手が私に興味を持ってくれているというより、会話を終わらせないために返しているだけのように感じてしまって。
悪い人ではないと思うんですけど「この人と話していても、私のことを気にかけてくれているわけじゃないんだな」ってなんとなく感じてしまって。しばらくして自然とやりとりが途絶えました。
ちゃんと話を聞いてくれる覚えてくれる人が現れた
その後にメッセージが続くようになったのが、同じ県内に住む40代の男性Kさんでした。
最初にいいなと思ったのは、特別な言葉をかけてもらったからじゃないんです。ある日、前日に「明日仕事が立て込んでて」と書いていたら、翌日に「昨日忙しかったみたいだけど、乗り越えられた?」って返ってきて。
それだけのことなんです。でも前のやりとりを覚えていてくれたことが私にとってはすごく新鮮で。
他にも職場の人間関係を愚痴ったら、しばらくして「その後どうなった?」って聞いてもらえたこともありました。話したことを覚えていてくれてる体験自体が久しぶりで、嬉しくなりましたね。
仕事や子どもの話を遮られずに聞いてもらえた
Kさんと実際に会ったのは、やりとりが始まって3ヶ月くらい経ってからでした。駅近くのチェーンのカフェで、お互い1時間くらいと決めて。
会ってみると、メッセージの印象とほとんど変わらない人でした。特別イケメンでもないしすごく面白い人でもない。でも話していると落ち着くんです。
最初は仕事の話から始まりました。私がちょうどその頃、時短勤務からフルタイムに戻ったタイミングで、仕事量は増えたのに評価が追いついてこないことへのもやもやを話したんです。
Kさんも同じような経験があったみたいで「年齢的にポジションを上げないといけないのに、なかなかそうもいかないよね」って。「会社の話をこんなに聞いてもらったのはいつぶりだろう」と思いました。
子どもの話になったのは、娘の習い事のことがきっかけでした。
周りがピアノやスイミングを始めていて、うちはどうしようかと夫に相談しても「君が決めてよ」の一言で終わってしまうことを話したら、Kさんが「それ、一番しんどいやつだ」って笑って言ってくれて。
映画を観に行った帰り道「また会いたい」と思っていた
2回目も、最初は駅近くのカフェで会うだけの予定でした。
そのときに、たまたまお互い気になっていた映画の話になって、「今度、時間が合えば行けたらいいですね」という流れで平日の昼間に一緒に映画を観に行きました。
恋愛映画でもアクションでもない、夫となら絶対に観に行かないような少し静かな作品でした。
映画が始まる前にカフェで「ポップコーンって塩派ですか?」なんてどうでもいい話をしている時間がなんだか妙に楽しくて。
映画を観終わったあと「あのシーンどう思いました?」と感想を話しながら歩いていたら、気づけば駅まであっという間でした。
相手の返信ひとつで自分の気分が変わるようになった
しばらくすると、自分でも少し戸惑うような変化が出てきました。
彼からの返信があるかどうかで、その日の気分が変わるようになっていたんです。返信が来た日は、同じ家事をしていても気持ちが軽くて。来ない日はなんとなく上の空で。
既読がついているのに返事がないと、考えてしまうんです。「何か気に障ることを言ったかな」とか。送ったメッセージを開き直して、文面を読み返して。トーク画面を閉じても、また数分後に開いて。
一番こたえたのは、連絡が途切れがちになった時期でした。彼の仕事が忙しくなって、返信が翌日になることが増えてきて。
それだけのことなのに、家の中で感じていた「いてもいなくても同じ」という感覚がまた戻ってくる気がしました。
特別なことは何も起きていないのに、夜にスマホを握ったまま眠れない夜が何日かありました。
もう何も感じない自分には戻りたくない
今は、Kさんとは毎日のように連絡を取るのをやめて、無理のない頻度で近況を話すくらいにしています。少し距離を取りながら、自分の気持ちを整理しているところです。
返信ひとつで一喜一憂していたあの時期は、たぶん健全な状態ではなかったと思います。でも、あの時間を間違いだったとは思っていません。
今も夫と暮らしていて、娘を育てていてその生活を手放すつもりはない。ただ、何も感じないまま毎日を回していくだけの生活にはもう戻りたくありませんでした。
誰かに「今日どうだった?」と聞かれて、ちゃんと答えたいと思える自分が、まだ自分の中に残っていた。それを確かめられただけで、救われた気がしているんです。
家族がいるのに、自分の話をする場所がない——その静かな孤独を、私たちは軽く見たくありません。
既婚者クラブは、同じ立場の誰かと「最近どう?」と話せる第三の居場所でありたいと思っています。
今の暮らしを大切にしながら、誰かの一日の中に少しだけ存在できる場所として、そっと寄り添えたら幸いです。既婚者クラブ運営
アヤさん(仮)
36歳