3組に1組が離婚していると言われている日本の夫婦事情。離婚に踏み切れないまま夫婦関係を続けている人も多いのではないでしょうか。
そこで、既婚男女3,000人に「結婚を後悔したことがあるか」を調査。後悔したことがない人、後悔したことがある人でどのような違いがあるのかを調べました。
前編となる今回は、「結婚を後悔したことがない人」に焦点を当てています。結婚生活を振り返ってどのように感じているのか、さまざまな質問を行いました。
調査期間:2024年9月9日~2024年9月16日 調査対象:30歳以上59歳以下の既婚男女 調査方法:インターネット(アンケートサイトFreeasyを利用) 調査エリア:全国 有効回答数:3,000(男性:1,577人・女性:1,423人) l 30代…583人(男性:239人・女性:344人) l 40代…1,110人(男性:535人・女性:575人) l 50代…1,307人(男性:803人・女性:504人) |
まず、今のパートナーとの結婚を後悔したことがあるかを聞きました。
既婚男女3,000人のうち、「はい(後悔したことがある)」と回答したのは1,285人(42.8%)、「いいえ(後悔したことがない)」と回答したのは1,715人(57.2%)でした。
| 全体 | はい (後悔したことがある) | いいえ (後悔したことがない) |
全体 | 3,000人 | 1,285人 | 1.715人 |
30代 | 583人 | 232人 (39.79%) | 351人 (60.21%) |
40代 | 1,110人 | 479人 (43.15%) | 631人 (56.85%) |
50代 | 1,307人 | 574人 (43.92%) | 733人 (56.08%) |
| 全体 | はい (後悔したことがある) | いいえ (後悔したことがない) |
全体 | 3,000人 | 1,285人 | 1,715人 |
男性 | 1,577人 | 592人(37.54%) | 985人(62.46%) |
女性 | 1,423人 | 693人(48.7%) | 730人(51.3%) |
年代別では、後悔したことがないと回答したのは30代がもっとも多くなりました。結婚してまだ年月が経っていない夫婦が多いこと、相手の嫌な部分がまだ見えていない可能性などが考えられます。40代・50代では回答の割合に大きな差はありません。
性別で見ると、後悔したことがあると回答したのは女性のほうが多い傾向になりました。
次に、「結婚を後悔していない」と回答した1,715人に対し、なぜ結婚を後悔していないのだと思うか、その理由を聞きました。(複数回答可)
もっとも多かったのは、「日々幸せを感じているから(855人)」でした。
また、各年代で多かった回答は以下の通りです。
【30代(351人)】
【40代(631人)】
【50代(733人)】
1位と2位はどの年代も同じですが、30代のみ3位は「子どもに恵まれたから」という回答が多くなりました。40代、50代と年代が上がるにつれ、「子どもに恵まれたから」という回答を選んだ人の割合は減っています。
結婚を決めたときに、相手に対する不安や妥協点があったかどうかを聞きました。
| 全体 | あった | なかった |
全体 | 1,715人 | 588人 | 1,127人 |
30代 | 351人 | 129人 (36.75%) | 222人 (63.25%) |
40代 | 631人 | 201人 (31.85%) | 430人 (68.15%) |
50代 | 733人 | 258人 (35.2%) | 475人 (64.8%) |
パートナーに対する不安や妥協点があったと回答したのは、全体の3割ほど。年代別では、30代がもっとも高い結果となりました。
また、不安や妥協点があったと回答した既婚男女588人に対して、どのようなことがあったのかを聞きました。(複数回答可)
最多は「収入や仕事(111人)」、次いで「価値観が合わない(106人)」「性格(103人)」「見た目(101人)」「相手の家族(100人)」と続きます。
各年代で懸念の多かった項目トップ3は以下の通りです。
【30代(129人)】
【40代(201人)】
【50代(258人)】
性別で分けた際のトップ3は以下の通りです。
【男性(318人)】
【女性(270人)】
収入・価値観・見た目は、性別や年齢を問わず重視されていることがわかります。また、結婚を決めたときの懸念点として「相手の家族」を挙げたのは女性側。名字を変えて相手の家に嫁ぐという形が続いている日本では、令和の今も嫁姑問題をはじめ、親族トラブルが絶えません。
もし人生をやり直せるとしたら、また今のパートナーと結婚したいかどうかを聞きました。
「はい(結婚したい)」と回答したのは7割超という結果に。
| 全体 | はい (結婚したい) | いいえ (結婚したくない) |
全体 | 1,715人 | 1,251人 | 464人 |
30代 | 351人 | 246人 (70.09%) | 105人 (29.91%) |
40代 | 631人 | 443人 (70.21%) | 188人 (29.79%) |
50代 | 733人 | 562人 (76.67%) | 171人 (23.33%) |
年代別で見ると、50代がもっとも「はい(また結婚したい)」と回答しています。
今のパートナーとまた結婚したいと思うのはなぜなのでしょうか。「パートナーとの結婚を後悔していない」かつ「人生をやり直せるとしたら、また現パートナーと結婚したい」と回答した既婚男女1,251人に、その理由を聞きました。(複数回答可)
さまざまな意見が寄せられましたが、男女ともに最多回答だったのは「幸せだから」でした。
【特に多かった意見】
結婚を後悔しておらず、人生をやり直した場合でも今のパートナーとまた結婚したいと思っている人は、現在の結婚生活に満足していることがわかります。
反対に、今のパートナーとは結婚したくないと思うのはなぜなのでしょうか。「パートナーとの結婚を後悔していない」かつ「人生をやり直せるとしても、現パートナーとまた結婚したいとは思わない」と回答した既婚男女464人に理由を聞きました。(複数回答可)
「今とは違う人生を歩んでみたい(172人)」「他の異性との結婚も経験してみたい(163人)」、この2つが特に多い回答となりました。パートナーに対して大きな不満があるから結婚したくないというわけではないようです。
各年代でもっとも多かった回答は以下の通り。
【30代(105人)】
今とは違う人生を歩んでみたい…42人(40%)
【40代(188人)】
今とは違う人生を歩んでみたい…66人(35.11%)
【50代(171人)】
他の異性との結婚も経験してみたい…69人(40.35%)
また、性別で見るともっとも多い回答は男性249人のうち「他の異性との結婚も経験してみたい」「今とは違う人生を歩んでみたい」が同数の97人。女性215人のうち「今とは違う人生を歩んでみたい」が75人でした。
「結婚を後悔していない」と回答した既婚男女1,715人に対し、「結婚生活で一番大切だと思うこと」を聞きました。
男女ともに圧倒的に多かったのが「思いやり」でした。
当サイトのアンケート調査「旦那嫌いな既婚女性の割合は?3,000人アンケート調査」でも、「旦那が嫌いになったきっかけ」の第1位として挙げられたのが「思いやりがない」でした。
アンケートはこちらから。
お互いを思いやる気持ちがなくなってしまうと、「愛情が感じられない」「大切にされていない」「自分ばかり我慢している」と感じたり、不満を溜め込んだりすることに。もともと他人だった男女が生活を共にするためには、思いやりを持つことがもっとも重要だと言えます。
【特に多かった意見】
いずれも、夫婦生活を円滑にする上で大切なことばかりです。
「結婚を後悔していない」と回答した既婚男女1,715人に対し、パートナーとどうやって出会ったのかを聞きました。
もっとも多かったのは「職場(504人)」でした。次いで、もともと友人関係だったという人(361人)、友だちからの紹介(314人)、合コン(130人)と続きます。
マッチングアプリ(119人)やSNS(54人)を介しての出会いも多く見られました。男性の回答数より女性の回答数が上回ったのは「マッチングアプリ」。総回答数119人のうち男性57人・女性62人で、女性のほうが積極的にマッチングアプリを使っていることがわかりました。
また、出会った方法や関係性についてその他の意見をまとめました。
「結婚相談所」や「社会人サークル」を利用した男女も多く見られました。その他、変わりどころでは「ダーツバー(千葉県・47歳・男性)」「車の事故で、修理してくれた整備士さんだった。(愛媛県・50歳・女性)」という意見も。
人の数だけ、さまざまな出会いが見られました。
パートナーとの結婚を後悔したことがない人は既婚男女3,000人中1,715人と、6割近い人がパートナーとの結婚生活に満足していることがわかりました。
結婚を後悔していない人が結婚を決めたとき、相手に対して不安や妥協点があったと回答したのは約3割。中でも、「収入や仕事」「価値観が合わない」ことが大きな懸念点として挙げられました。
それでも結婚生活をスタートさせ、今は「幸せ」と回答している人が多数。結婚してからお互いにどのように接していくか、どのように信頼関係を築き上げていくかで、結婚を後悔するか・しないかが大きな分かれ目になります。
アンケート後編では、「結婚を後悔したことがある」と回答した人について深堀しました。
なぜ結婚を後悔したのか、今回と同じ質問を交えながら、回答の違いについて考察します。
今回の調査について、データや詳細に関するお問い合わせからお願い申し上げます。