長年夫婦として過ごしていると、一度は結婚を後悔したことがあるという人も少なくありません。そこで、既婚者クラブでは結婚を後悔した人・していない人にはどのような違いがあるのかを調査。
アンケート前編では、既婚男女3,000人のうち「今のパートナーとの結婚を後悔したことがあるか」という質問で「いいえ(後悔したことがない)」と回答した1,715人に焦点を当てました。
後編となる本アンケートでは、「今のパートナーとの結婚を後悔したことがあるか」という質問に「はい(後悔したことがある)」と回答した既婚男女1,285人に関する調査を行いました。
調査期間:2024年9月10日~2024年9月16日 調査対象:30歳以上59歳以下の既婚男女 調査方法:インターネット(アンケートサイトFreeasyを利用) 調査エリア:全国 総回答数:1,285 有効回答数:1,141(男性:540人・女性:601人) l 30代…208人(男性:74人・女性:134人) l 40代…420人(男性:176人・女性:244人) l 50代…513人(男性:290人・女性:223人) |
まず、「結婚を後悔したことがある」と回答した既婚男女1,285人(男性592人・女性693人)に対し、なぜ結婚を後悔したのか、その理由について聞きました。(複数回答可)
もっとも多かったのは「セックスレスになった(397人)」でした。次いで「自分ばかり我慢している(320人)」「大事にしてもらえない(318人)」「会話がなくなった(310人)」と続きます。
男女別で多かった回答トップ3は以下の通りです。
【男性の回答(592人)】
【女性の回答(693人)】
男女での回答に差があることがわかります。特に男女で回答数・回答割合に大きな差があった項目を以下にまとめました。
全体数 | 男性 | 女性 |
セックスレスになった (397人) | 258人 (43.58%) | 139人 (20.06%) |
自分ばかり我慢している (320人) | 98人 (16.55%) | 222人 (32.03%) |
相手に魅力がなくなった (274人) | 97人 (16.39%) | 177人 (25.54%) |
話し合いができない (260人) | 87人 (14.7%) | 173人 (24.96%) |
話を聞いてくれない (255人) | 88人 (14.86%) | 167人 (24.1%) |
家事をしない (213人) | 63人 (10.64%) | 150人 (21.65%) |
義両親・親戚との関係が悪い (131人) | 34人 (5.74%) | 97人 (14%) |
育児をしない (110人) | 13人 (2.2%) | 97人 (14%) |
マザコン (64人) | 6人 (1.01%) | 58人 (8.37%) |
女性より男性の回答数が上回った項目は「セックスレスになった」のほか、「行動を制限される」「他に好きな人ができた」「その他」のみ。この4項目以外は、すべて女性の回答数が男性を上回りました。
「結婚を後悔している」と回答した女性が多いことからも、男性より女性のほうが結婚生活に不満を抱えていることがわかります。
また、その他の「結婚を後悔した理由について」は以下の通りです。
お互いにさまざまな不満を抱え、結婚を後悔していることがわかりました。
ここからは、パートナーとの結婚を「後悔したことがある」と回答した既婚男女1,285人のうち、有効回答と判断した既婚男女1,141人のアンケート調査をまとめました。
総回答数:1,285 有効回答数:1,141(男性:540人・女性:601人) l 30代…208人(男性:74人・女性:134人) l 40代…420人(男性:176人・女性:244人) l 50代…513人(男性:290人・女性:223人) |
結婚を後悔したというパートナーとの離婚を考えたことがあるのかを聞いてみました。
年代で回答数にばらつきはあるものの、現在・過去を含めて離婚を考えたことがあるのは40代がもっとも多い結果となりました。
| 男性(540人) | 女性(601人) |
はい(現在考えている) | 146人 (27.04%) | 182人 (30.28%) |
はい(過去考えたことがある) | 276人 (51.11%) | 332人 (55.24%) |
いいえ | 118人 (21.85%) | 87人 (14.48%) |
「いいえ(離婚を考えたことがない)」と回答したのは、男性のほうが多い結果に。離婚を考えているのは、現在・過去のどちらも女性が多い結果となりました。
結婚する前・した後で、パートナーに何らかの変化があったかどうかを聞きました。
「はい(変わったと思う)」が最多に。次いで「どちらとも言えない(381人)」「いいえ(変わっていないと思う)(238人)」「自分が変わった(72人)」と続きます。
| 30代(208人) | 40代(420人) | 50代(513人) |
はい (変わったと思う) | 90人 (43.27%) | 172人 (40.95%) | 188人 (36.65%) |
どちらとも言えない | 69人 (33.17%) | 132人 (31.43%) | 180人 (35.09%) |
いいえ (変わっていないと思う) | 31人 (14.9%) | 93人 (22.14%) | 114人 (22.22%) |
相手は変わらず自分が変わったと思う | 18人 (8.65%) | 23人 (5.48%) | 31人 (6.04%) |
いずれの年代も「はい(変わったと思う)」が最多でした。
| 男性(540人) | 女性(601人) |
はい (変わったと思う) | 206人 (38.15%) | 244人 (40.6%) |
どちらとも言えない | 168人 (31.11%) | 213人 (35.44%) |
いいえ (変わっていないと思う) | 140人 (25.93%) | 98人 (16.31%) |
相手は変わらず自分が変わったと思う | 26人 (4.81%) | 46人 (7.65%) |
パートナーは結婚前後で変わっていないと回答したのは、男性のほうが多い結果になりました。それ以外の「相手が変わったと思う」「どちらとも言えない」「自分が変わったと思う」は女性のほうが多い結果に。
では、パートナーが結婚前後で変わったと回答した既婚男女450人(男性206人・女性244人)に対し、具体的にどのような部分が変わったのか、ポジティブ・ネガティブを問わず聞きました。(複数回答可)
もっとも多かったのは「文句ばかり言うようになった(249人・55.33%)」でした。次いで「無関心になった(159人・35.33%)」「夫婦の営みを求められなくなった(143人・31.78%)」「見た目に気を遣わなくなった(126人・28%)」と続きます。
「家事をするようになった(27人)」「スキンシップが増えた(14人)」「優しくなった(10人)」などのポジティブな項目よりも、ネガティブな項目を選ぶ人が圧倒的に多い結果に。
また、「その他」に寄せられた18の意見のうち、17が女性の回答でした。
<その他の意見>
「結婚前後でパートナーは変わりましたか?」という質問に対し、「どちらとも言えない」「いいえ」「相手は変わらず自分が変わった」と回答した既婚男女691人(男性334人・女性357人)に、相手が変わらないままだと今後どうなると思うかを聞きました。
最多だったのは「自分が変わるので今のままで問題ない(253人)」でした。相手に何かを求めるのではなく、自分のほうが変わるよう意識する人が多く見られました。
ただし、「変わってもらうよう時間をかけて説得する」「今のままだと離婚を選ぶかもしれない」の2項目を選んだのは、女性のほうが多い結果に。相手に変わってほしい、変わってくれなければ離婚という選択も視野に入れていることがわかります。
その他の意見を見ても、男性のほうは「話し合いをする」「慣れるよう努める」「問題ない」などポジティブな回答が目立ちますが、女性は「別居を考える」「変わる必要もない」「関わらない」「諦める」といったネガティブな意見が散見。女性側の不満に男性が気付いていない可能性が考えられます。
すでに結婚を後悔したことがある既婚男女1,285人(うち有効回答数1,141)に対し、どうすれば結婚を後悔しないと思うかを聞きました。(複数回答可)
もっとも多かったのは「価値観を確かめる(523人)」でした。
次いで「勢いで結婚しない(441人)」「言いたいことを言い合う(426人)」と続きます。
「好き」という気持ちだけで盛り上がったまま結婚せず、お互いに快適な結婚生活が送れるよう、事前に考え方の相違やコミュニケーションの取り方を伝えておくべきということがわかりました。
「価値観」には物事の考え方をはじめ、モラル・金銭感覚・常識などさまざまなことが含まれます。結婚した相手の考え方が自分と大きく違った場合、すり合わせや話し合いをして歩み寄る必要があるでしょう。
<その他の意見>
そもそも後悔しないためには、結婚をしないほうが良いという意見も。
また、どんな夫婦でも絶対に離婚をしないという保証はどこにもありません。結婚生活を続けるのが難しくなれば離婚という道を選ぶ、このことを視野に入れて結婚するという意見もありました。
結婚を決めたとき、パートナーに対して何らかの不安や妥協点があったかどうかを聞きました。
不安や妥協点があったと回答したのは817人で7割超。
そのうち、「あった」と回答したのは男性364人・女性453人で、女性のほうが多い結果になりました。
「不安や妥協点があった」と回答した817人に対し、具体的にどのような不安や妥協点があったのかを聞きました。(複数回答可)
「価値観が合わない(233人・28.52%)」で最多でした。次に「性格(226人)」「見た目(211人)」「相手の家族(204人)」と続きます。
年代別で多かった回答のトップ3は以下の通りです。
【30代(156人)】
【40代(310人)】
【50代(351人)】
年代によってばらつきのある回答になりました。その他に寄せられた意見の一例は以下の通りです。
<その他の意見>
結婚を後悔したと回答した既婚男女1,285人(うち有効回答数1,141)に、「人生をやり直せるなら、今のパートナーとまた結婚したいかどうか」を聞きました。
「はい(また結婚したい)」と回答したのは327人。残念ながら、「いいえ(結婚したくない)」と回答した人が大きく上回る結果となりました。
まず、「はい(また結婚したい)」と回答した327人になぜ結婚したいと思うのか、その理由を聞きました。
<男性側の意見>
<女性側の意見>
「いいえ(結婚したくない)」と回答した817人にも、なぜ結婚したくないと思うのかを聞きました。
もっとも多かったのは「今とは違う人生を歩んでみたい」でした。回答者254人のうち男性94人・女性160人と、圧倒的に女性が多い結果になっています。
ちなみに、この質問は本アンケート調査の前編で「結婚を後悔していない」と回答した既婚男女1,715人(男性985人・女性730人)と同じ質問です。
結婚を後悔した人・していない人で、ほぼ真逆の結果となりました。
最後に、「結婚を後悔したことがある」と回答した既婚男女1,285人(うち有効回答数1,141)に、結婚生活で一番大切だと思うことは何かを聞きました。
「結婚を後悔したことがない」と回答した人と同じく、男女ともに「思いやり」がトップでした。
その他、結婚を後悔した経験があるからこその意見も見られました。
ちなみに、「結婚を後悔したことがない」と回答した既婚男女1,715人にも、結婚生活で何が一番大切だと思うかを聞いています。
やはり、お互いに思いやりを持って接すること、相手を尊重することが大切だとわかりました。
まとめ
パートナーとの結婚を後悔した人は既婚男女3,000人中1,285人で、約4割の人が結婚生活に何らかの不満を抱えていることがわかりました。
結婚を後悔し、なおかつ離婚を考えたことがある人は男性よりも女性が多数派に。相手を説得したいと考えていたり、このままだと離婚を考えたりする可能性があるのも女性が多い結果となりました。つまり、男性のほうが危機感は少ないと言えます。
離婚を切り出されたり「妻が突然出て行った」と嘆いたりする男性がいるように、妻が抱えている不満に気付かない、妻からの訴えを軽くとらえている人が多いことが考えられます。
結婚生活をより良いものにするためにも、相手への思いやりを持つこと、コミュニケーションを図ることの大切さを今一度考えてみてはいかがでしょうか。
今回の調査について、データや詳細に関するお問い合わせからお願い申し上げます。