夫婦の3組に1組が離婚するとも言われている昨今。妻への愛情がなくなると夫はどのような行動を取るのでしょうか。また、何がきっかけで離婚を考え始めるのでしょうか。
妻への愛情がないという男性はどれくらいいるのか、妻への愛情がなくなった男性はどのような行動を取るのか、既婚男性3,000人を対象にアンケート調査を行いました。
調査期間:2024年4月12日~2024年4月12日 調査対象:全国の30歳~59歳以下の既婚男性 調査方法:インターネット(アンケートサイトFreeasyを利用) 調査エリア:全国 有効回答数:3,000(男性:3,000) l 30代…385人 l 40代…811人 l 50代…1804人 |
まず、既婚男性3,000人(30歳~59歳)に「妻に対して愛情はありますか?」と聞きました。
全体で8割を超える男性が「愛情がある」と回答しました。年代別では以下の通りです。
【30代:385人】
【40代:811人】
【50代:1804人】
40代のみ8割を切りましたが、30代・50代はともに85%前後となりました。
妻への愛情があると回答した2,517人に対し、どのようなことがあったら妻への愛情がなくなりそうかを聞きました。
もっとも多かったのは「浮気(1,305人)」でした。
2番目に多かった「喧嘩や言い合い(648人)」に倍以上の差をつけた結果となり、浮気は夫婦にとっての大きな裏切りであることがわかります。
他にも、「話を聞いてくれない(611人)」「気にかけてくれない(510人)」「セックスレス(427人)」など、妻が自分と向き合ってくれないことを挙げる人も少なくありません。
<その他の意見>
人によって妻への愛情がなくなりそうなきっかけはさまざまですが、このような意見が寄せられました。
また、「その他(107人)」の回答では上記のような理由のほか、目立ったのが「特にない」「(愛情が)なくならない」という意見。
妻への愛情がとても深い夫が多いことがわかりました。
妻への愛情がないと回答した483人に対し、なぜ妻への愛情がなくなったのか、その理由やきっかけについて聞きました。
もっとも多かったのは「価値観の違い(194人)」でした。
次いで「セックスレス(145人)」「小言や文句が多い(134人)」「妻からの愛情が感じられない(127人)」「自己中心的(119人)」「女性として見られなくなった(110人)」と続きます。
「子どものことばかり(16人)」「引越・転職などの転機があった(7人)」などの回答もありましたがこれらは少数派。夫婦間で起こったトラブルや考え方の相違により、愛情が薄れていった人が多数派でした。
中には「理由がわからない(100人)」と回答した人。特段のきっかけがあったわけではなくても、妻への愛情がなくなっていく人も見られました。
<その他の意見>
妻への愛情がないと回答した483人に対し、その後どんな言動をしたのかを聞きました。
「特に変わったつもりはない(183人)」が最多。次いで「セックスレスになった(130人)」「会話を減らした・なくした(127人)」「素っ気ない態度を取った(97人)」でした。
中には「浮気した(18人)」という人も。愛情が枯渇した妻と別れるのではなく、浮気という選択肢を選んだようです。
また、「家事をしなくなった(19人)」「育児をしなくなった(6人)」など、家のことを放棄する人も見られました。
年代別でもっとも多かった言動は、以下の通りです。
【30代】
【40代】
【50代】
「特に変わったつもりはない」「セックスレスになった」はいずれの年代でも回答者多数。50代になると「セックスレスになった」は3位になっており、年齢的な部分が反映されていると言えます。
<その他の意見>
妻への愛情がないと回答した483人に対し、妻への愛情を復活させるために何か行動を取ったかを聞きました。
ほとんどの人が「いいえ(437人)」と回答。すでに冷めてしまった愛情を復活させようと、行動に移す人は少数派だということがわかりました。
| 30代 | 40代 | 50代 |
はい(46人) | 7人(11.67%) | 18人(10.78%) | 21人(8.2%) |
いいえ(437人) | 53人(88.33%) | 149人(89.22%) | 235人(91.8%) |
年齢を重ねるにつれ、妻への愛情を復活させようとする人は少なくなる傾向にあります。年月が経ち、一度できてしまった夫婦間の溝が深まっていくと考えられるでしょう。
妻への愛情がないと答えた483人のうち、妻への愛情を復活させるために何かしたと回答した46人に対し、具体的に何をしたのか聞きました。
「会話量を増やした(25人)」「スキンシップを増やした(14人)」「早く帰宅するようにした(7人)」「「二人きりで出かけた(3人)」のように、妻との接点を増やしたという回答が多く寄せられました。
中には、この状態やお互いの気持ちについて腹を割って「話し合いをした(11人)」という、勇気ある人も。夫婦だからこそコミュニケーションを取り、話し合わなければわからない部分もあるのではないでしょうか。
また、「女性に相談した(6人)」「男性に相談した(3人)」という人も。同性に相談するよりも、職場の人や親戚など女心がわかる人に相談した人が見られました。
妻への愛情がないと回答した483人に対して、妻に愛情がないのに離婚しないのはなぜなのかを聞きました。
もっとも多かったのは「子どもへの影響を考えて(170人)」でした。1票差で「特に理由はない(169人)」という回答も続きます。
「手続きや話し合いが面倒(86人)」という回答も多く、面と向き合って話し合うことや離婚手続きの煩雑さに対する抵抗感がうかがえます。
<その他の意見>
その他の意見(自由記述式)では、すでに離婚を切り出している男性の意見が寄せられました。離婚協議中という人もいれば、妻側が離婚に応じない・出て行ってくれないという悩みを抱えた男性の叫びも。
中には、「(離婚後の)相手の生活が心配」という男性もいました。長年連れ添った妻に対する情は、愛情がなくなったとしてもなかなか消えないようです。
そして、各年代で特徴的だった回答についてまとめました。
【30代(60人)】
「特に理由はない(27人・45%)」の回答がもっとも多かったのは30代。まだ子どもがいない家庭もあり、結婚してから日が浅いという人も多いためと思われます。
次いで「子どもへの影響を考えて(16人・26.67%)」、同率で「世間体」「離婚するほどではない(8人・13.33%)」と続きました。
【40代(167人)】
「子どもへの影響を考えて(69人・41.32%)」の回答がもっとも多かったのは40代。未就園児から小中高生まで、幅広い年代の子どもがいる40代は、離婚が子どもに及ぼす影響が特に大きいと考えられます。
次いで「特に理由はない(53人・31.74%)」「手続きや話し合いが面倒(28人・16.77%)」と続きました。
【50代(256人)】
「老後を考えて(23人・8.98%)」の回答がもっとも多かったのは50代。さらに多かったのは「手続きや話し合いが面倒(52人・20.31%)」でした。
「特に理由はない(89人・34.77%)」、同率で「離婚するほどではない」「金銭的な理由(33人・12.89%)」の回答もありました。
さらに、愛情がないのに離婚をしない理由について、「子どもの有無」でも分析しました。
【子どもあり(389人)】
子どもがいる男性は、「子どもへの影響を考えて」がもっとも多い回答に。次いで「特に理由はない」「手続きや話し合いが面倒」と続きました。
【子どもなし(94人)】
子どもがいない男性は、「特に理由はない」がもっとも多く、次いで「手続きや話し合いが面倒」「離婚するほどではない」と続きます。
現在、妻への愛情があるという男性は3,000人中2,517人と、8割を超える結果になりました。
妻への愛情がある男性は、妻から「浮気」「喧嘩や言い合い」「話を聞いてくれない」をされると愛情が失われると回答。一方、すでに妻への愛情がないという483人の男性は、愛情がなくなった最大の原因は「価値観の違い」で、「セックスレス」「小言や文句が多い」「妻からの愛情が感じられない」という回答でした。
実際、浮気をされて愛情がなくなったと回答した男性は15人(3.11%)のみ。浮気や異性関係が原因で愛情が希薄になった人は、ごくわずかということがわかりました。つまり、妻への愛情がなくなってしまった大きな原因は「妻とのコミュニケーション」が少なかったり、うまくいっていなかったりすることです。
また、愛情がなくても離婚を選ばない人が多数派に。子どもへの影響や手続きの煩雑さも、離婚を遠ざけていると言えるでしょう。
いずれにしても、配偶者とのスキンシップやコミュニケーションを図ることが良好な関係の維持、関係改善につながることは間違いありません。
今回の調査について、データや詳細に関するお問い合わせからお願い申し上げます。